ななみこの統合失調感情障害ブログ

統合失調症と双極性障害の啓蒙活動をします

認知症入居者への暴力

認知症の入居者を介護職員が暴行、こういったニュースを見るたびに心が痛みます。なぜ、このような暴力行為が行われるのでしょうか?私は、健常人の精神疾患患者さんに対する思い込みがあるのではないかと考えています。

 人は他者への配慮ができないとときには、相手より自分が優位になろうとして、暴力的な行為に出ることがあります。認知症患者さんでは抑制が効かず、認知機能障害のため現実認識が曖昧になって衝動的な暴力行動を起こすことがあります。このような場合、健常な介護職員が「暴力行為は病気のせいだから仕方がない」と解釈すると、暴力には暴力をもって対抗せざるを得ないと考えてしまいがちです。しかし、それでは問題の解決にはなりません。患者さんが行っている言動の背景を探り、そうなってしまった気持ちを理解して本当はどうしたかったのか、どうなるといいのかなど、望む結果を患者さんと介護職員で一緒に考えて現実的な解決策を目指すのが問題解決に有効だと私は思います。

 認知症患者さんに対する暴力行為は決して許されることではありません。でも、そのためには、もう少し、介護職員が認知症患者さんに余裕を持って接することができる環境が必要なのかもしれませんね。