ななみこの統合失調感情障害ブログ

統合失調症と双極性障害の啓蒙活動をします

自分が自分であるために、

 私は知り合いの統合失調症の患者さんから、自分の頭の中に他人の考えが入ってくる悩みを教えてもらいました。自我が保たれないってつらいことなのですね。今回は、自我と統合失調症について考えてみたいと思います。

 自我とは、自分が自分であるという感覚です。私達は、過去の自分と現在の自分は同じ存在として実感できます。しかし、統合失調症の患者さんは、自我障害のため、過去と現在の自分は同じ存在であるという感覚がはっきりしなくなり、自分と他人との境界も曖昧で、思考や体験の障害が生じて混乱をきたします。頭の中では、自分の考えや行動が周囲に知られてしまって、他人の考えが自分の中にはいてくる、そのために誰かに操られているような感じがする、というようなことが生じています。
 こういった症状を呈している統合失調症の患者さんに対応するためにはどうすればよいでしょう?まずは、「そう思ったのですね」「そんな事があったのですね」と、不快な気持ちを受け入れて共感をし、落ち着いた態度で安全を保証します。ついで、もしもアドバイスをするなら、わかりやすい言葉で、一度に一つだけ伝えましょう。自分が自分でないという混乱が生じていますので、できるだけ分かりやすく伝えることが大切です。

 自分が自分であるために、自我って重要ですね。