ななみこの統合失調感情障害ブログ

統合失調症と双極性障害の啓蒙活動をします

精神疾患と腸内細菌叢の乱れ

私は、毎朝、R-1ヨーグルトを飲んでいます。R-1には「強さひきだす乳酸菌1073R-1」というのが入っていますので、腸内環境を整えることが健康に役立っている気がしています。では、腸内環境を整えると、精神疾患に良い影響を与えるのでしょうか?

 以前、精神疾患の患者さんは不規則な生活のために腸内細菌叢が乱れていると考えられてきました。しかし、最近の調査では、逆に、腸内細菌叢の乱れが精神疾患の発症に関与していると考えられています。うつ病の患者さんでは、Faecalibacteriumの増加と、ビフィズス菌と乳酸菌の減少が認められ、双極性障害の患者さんでは、クロストリジア科やRoseburiaの増加と、FaecalibacteriumとRuminococcaceaeの減少が認められます。このように、精神疾患ごとに特徴のある腸内細菌叢が形成されていることから、腸内細菌叢の乱れが特定の精神疾患の発症に関与しているのではないかと考えられています。
 では、どのようにして腸内細菌叢が脳に影響を与えているのでしょう?腸と脳は様々な物質を介して双方向性にコミュニケーションをしています。脳は腸に対して、運動、分泌、免疫機能を介してシグナルを送り、腸は脳に対して気分や反射の調整を介してシグナルを送っています。慢性的なストレスで腸内細菌叢が変化すると、脳は視床下部ー下垂体ー副腎経路を介してステロイドホルモンを分泌させ、腸内細菌叢の情報を腸管から脳に伝えようとします。このシグナル伝達経路が精神疾患の発症に関与しているのではないかと考えられています。

 腸ー脳のシグナル伝達経路を介した腸内細菌叢の情報が精神疾患の発症に影響を与えているとすると、腸内細菌叢を整えることで精神疾患の発症予防や症状改善ができるかもしれませんね。