ななみこの統合失調感情障害ブログ

統合失調症と双極性障害の啓蒙活動をします

日光浴は1日15~30分を1週間に3~4回

 日光に当たると、双極性障害うつ病の患者さんで乱れがちな睡眠と活動のリズム(概日リズム)の回復につながることが知られています。では、医学的には、1週間に何回何分程度の日光浴が適切なのでしょうか?

 太陽の光を浴びることで生産される物質には、メラトニンビタミンDセロトニンなどがあります。メラニンは脳内の松果体において合成され、睡眠の質を高め、日中に受けた肌へのダメージを修復してくれます。ビタミンDは皮膚で合成され、腸管からのカルシウムの吸収を促進し、骨の成長や再構築に役立ちます。また、肌の免疫機能を高め、肌を健やかに保つ効果があります。セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、ドパミンノルアドレナリンを制御し精神を安定させる働きをします。
 日光浴の時間は、紫外線の相対的な量によって異なります。紫外線の量は季節や場所、時間帯によって変動します。また、皮膚のタイプによって皮膚が許容できる紫外線量が異なります。そのため、日本人が1日に適正とされる日光照射時間は、夏や日差しが強い日は直接日光が当たらない木陰で15分程度、冬や曇の日は30分程度とされ、1週間に3~4回の頻度が望ましいとされます。この時に肌の3~4割を露出して、日焼け止めをつけずに太陽光を浴びます。日光浴の時間帯として、セロトニンを増やすためには、起床直後から30分間の時間がよいとされています。
 紫外線はビタミンDの合成に必須ですが、浴びすぎると日焼け、シミ、しわ、皮膚がん、白内障、免疫機能の低下などを引き起こす可能性があります。紫外線はガラスを通過しませんので、ガラス越しの日光浴ではメラニンセロトニンは合成されても、ビタミンDの合成は期待できません。そのため、ビタミンDの生成を期待するためには、窓を開けるか屋外での日光浴が推奨されます。

 医学的に正しい日光浴は、起床直後に15~30分程度、1週間に3~4回の頻度で窓を開けて行うことがよさそうですね。