双極性障害は、躁状態と鬱状態を繰り返す精神疾患です。適切な治療を受ければ症状を抑え、社会生活を送ることができますが、再発しやすいという特徴があります。
再発率
再発予防は、双極性障害と上手に付き合っていくために非常に重要です。再発予防には、主に以下の5つのポイントがあります。
1. 服薬を継続する
再発予防にとって最も重要なのは、服薬を継続することです。双極性障害の治療には、気分安定薬や抗うつ薬などの薬物が使用されます。これらの薬には、陽性症状(幻覚や妄想など)を改善するだけでなく、再発を予防する効果もあります。医師から指示された薬を、指示通りに継続して服用することが大切です。
服薬を継続しやすい工夫
- 毎日決まった時間に服薬する
- 服薬用のカレンダーやピルケースを活用する
- 家族や友人に服薬をサポートしてもらう
- 服薬に関する疑問や不安は、医師に相談する
2. ストレスを溜めない
ストレスは双極性障害の症状を悪化させる要因となります。適度な運動、趣味活動、リラックス法などを実践し、ストレスを溜めないようにしましょう。
ストレス解消法
- 適度な運動(ウォーキング、ジョギング、ヨガなど)
- 趣味活動(読書、音楽鑑賞、スポーツなど)
- リラックス法(瞑想、アロマテラピー、入浴など)
- 十分な睡眠
- バランスのとれた食事
3. 規則正しい生活を送る
規則正しい生活は、心身の健康を維持するために重要です。毎日決まった時間に起床し、食事、睡眠をとるようにしましょう。また、適度な運動を取り入れることも効果的です。
規則正しい生活を送るためのポイント
- 毎日決まった時間に起床し、寝る
- 朝食をしっかり食べる
- 適度な運動を取り入れる
- 夜更かしを避ける
- カフェインやアルコールの過剰摂取を控える
4. 早期兆候に気づく
双極性障害の再発には、しばしば早期兆候が現れます。以下のような兆候に気づいたら、早めに医師に相談しましょう。
- いつもと違う考えや感情を持つようになる
- 幻覚や妄想が再び現れる
- 睡眠障害や食欲の変化が現れる
- 集中力や判断力が低下する
- 無気力や社会活動への意欲低下
- アルコールや薬物の使用が増える
5. 社会的なサポートを受ける
家族や友人、患者会などの社会的なサポートを受けることも、再発予防に効果的です。周囲の人との交流や支えは、精神的な安定を保ち、社会生活を送る上で大きな力となります。
社会的なサポートを受ける方法
- 家族や友人に病状を打ち明け、理解と協力を得る
- 患者会に参加して、同じ病気を持つ人々と交流する
- 地域の精神保健福祉センターなどの相談機関を利用する
再発は決して珍しいことではありません。適切な治療と本人の努力によって、再発を予防し、社会生活を送ることができます。一人で抱え込まず、医療機関や患者会などに積極的に相談し、サポートを受けながら、再発を乗り越えていきましょう。