統合失調症と睡眠には密接な関係があり、統合失調症患者の約80%が睡眠障害を経験していると言われています。睡眠障害は統合失調症の症状悪化や再発リスクを高めるだけでなく、生活の質(QOL) の低下にもつながります。
統合失調症における睡眠障害の特徴
- 不眠症状: 寝つきが悪い、途中で目が覚める、朝早く目が覚めるなど
- 過眠症状: 昼間に異常に長く眠ってしまう
- 睡眠覚醒リズム障害: 昼夜逆転など
統合失調症と睡眠障害の相互作用
- 統合失調症の症状が睡眠障害を引き起こす:幻覚、妄想、思考力低下などの症状が、睡眠を妨害する。
- 睡眠障害が統合失調症の症状を悪化させる:睡眠不足は、思考力や集中力の低下、気分の落ち込み、イライラなどの症状を悪化させる。
統合失調症の睡眠障害への対処法
- 統合失調症の治療:抗精神病薬などの薬物療法や、認知行動療法などの心理療法によって、統合失調症の症状を改善することで、睡眠障害も改善することがあります。
- 睡眠習慣の改善:規則正しい睡眠時間、適度な運動、寝る前のカフェインやアルコールの摂取を控える、寝室の環境を整えるなどの生活習慣の改善が有効です。
- 認知行動療法:睡眠に関する誤った考え方を修正し、適切な睡眠習慣を身につけるための心理療法です。
- その他の治療法:場合によっては、光療法や磁気療法などの代替療法が有効な場合があります。
統合失調症の睡眠障害でお困りの方へ
統合失調症の睡眠障害は、適切な治療によって改善することができます。睡眠障害でお困りの場合は、主治医に相談しましょう。