ななみこのブログ

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幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えIIを読んだ感想

『幸せになる勇気 自己啓発の源流「アドラー」の教えII』は、『嫌われる勇気』に続くアドラー心理学の対話形式の書籍であり、前作で提示された概念をさらに深く掘り下げ、実践へと導く内容となっています。前作でアドラー心理学の入り口に立った読者にとって、本書は羅針盤のような役割を果たし、人生における具体的な課題にアドラー心理学をどのように適用していくのかを教えてくれます。

 

 

本書で特に印象的だったのは、「共同体感覚」の重要性を改めて強調している点です。前作でも触れられていましたが、本書では共同体感覚を「他者への貢献」と深く結びつけて説明しています。他者貢献とは、見返りを求めず、自分が共同体の一員であるという感覚に基づいて行動することです。これは、自己中心的な考え方から脱却し、他者と繋がり、共に生きる喜びを感じるための重要な要素だとされています。私も以前は、自分の評価や利益ばかりを気にして行動することが多かったのですが、本書を読んでからは、周りの人のために何ができるかを意識するようになりました。例えば、職場で困っている同僚を積極的にサポートしたり、地域活動にボランティアとして参加したりすることで、以前よりも充実感を感じるようになりました。

また、「仕事」に対するアドラーの考え方も深く印象に残りました。アドラー心理学では、仕事は単に生活費を稼ぐ手段ではなく、共同体への貢献を通じて自己実現を図る場であると捉えています。つまり、仕事を通じて他者に貢献することで、自分の存在意義を確認し、幸福を感じることができるというのです。私も以前は、仕事は辛いもので、できることなら避けて通りたいと思っていましたが、本書を読んでからは、自分の仕事がどのように社会に貢献しているのかを意識するようになりました。その結果、仕事に対するモチベーションが向上し、以前よりも積極的に仕事に取り組むことができるようになりました。

さらに、本書では「愛のタスク」についても深く掘り下げています。アドラー心理学では、恋愛や結婚は二人の課題ではなく、二人が形成する「二者関係」という共同体の課題であると捉えています。つまり、相手を変えようとするのではなく、二人で協力して課題に取り組むことが重要であると説いています。この考え方は、人間関係全般に当てはまると感じました。相手に期待するのではなく、自分が相手のために何ができるかを考え、行動することで、より良好な関係を築くことができるのだと改めて認識しました。

本書は、前作同様、青年と哲人の対話形式で物語が進んでいくため、非常に読みやすく、アドラー心理学の難しい概念も分かりやすく理解することができます。また、具体的な事例やたとえ話が豊富に用いられているため、読者は自分自身の状況に照らし合わせながら読み進めることができます。

『幸せになる勇気』は、単なる自己啓発書ではなく、人生における様々な課題に立ち向かうための羅針盤となる一冊です。アドラー心理学の考え方を実践することで、より良い人間関係を築き、充実した人生を送ることができると確信しました。本書は、『嫌われる勇気』を読んだ方はもちろんのこと、人間関係に悩んでいる方、人生の意味を探している方など、多くの方に読んでいただきたい一冊です。